スポーツ栄養学【脂質編】

【脂質を制するものは肉体を制する】

必須アミノ酸と並んで、脂質は必須脂肪酸と言われ体内で他の脂肪酸から合成できないために人体において「必須」と定義されているエネルギー。

しかし、摂取方法を間違えば肥満と直結し多くの場合、そのイメージから敬遠されておりますがその大きな原因として「体内を炎症させる悪い脂」「体内の炎症を抑える良い脂」を知らない事。そして、日本中に「悪い脂」が蔓延してしまっている事が考えられます。日本における食品基準は、海外のそれに比べると大きく遅れています。

欧米諸国では厳しく規制されている「人工的トランス脂肪酸」を例に上げると

食品中のトランス脂肪酸含有量等の規制措置を実施
デンマーク スイス オーストリア カナダ シンガポール 米国

【食品中のトランス脂肪酸含有量の表示を義務付け
韓国 中国 台湾 香港

【食品中のトランス脂肪酸含有量の自主的な低減を推進
EU 英国 フランス オーストラリア ニュージーランド


表示義務なし
日本


トランス脂肪酸で懸念される悪影響

• 心臓疾患(アスリートは突然死が多い!)
• 生活習慣病
• アレルギー
• 流産、死産、低出生体重児
• 子宮内膜症(多い!)

• 精神疾患
• 認知症
• 環境ホルモン作用


「日本の食品は安心・・・」なんて思っていませんでしょうか?

日本の食品基準は保存料・着色料などの添加物の規制基準をみても明らかに後進国です。

我々にとって大切なのは「知ること」そして、自分の体で確かめる事。

パフォーマンスが上がらないだけなら、まだましですが、病気になってしまっては取り返しがつかないのです。

【脂質の本質的役割】

脂質=摂取しないほうが良いものと思っていませんか?

下記は脂質を摂取しないことにより起こりうる表面的な影響です。

・肌がカサつく
・糖質を取ってもエネルギー不足を感じる
・気分にムラがある
・食べるのが怖い
・食べるのを止められない
・よく眠れない

脂質は体内で様々な役割を担っています。

1. 細胞膜の材料となる
 リン脂質やコレステロール
2. エネルギーとなる
 脂肪酸もケトン体も
3. ホルモンの材料となる
 コレステロール→男性ホルモン、女性ホルモンなど
4. 脂溶性ビタミンの吸収を助ける

5. その他、血管の内壁を保護、体温調節、内臓の位置を正常に保つ、代謝のコントロール・・・

とても重要な役割を担っているのが脂質です。

【インスタグラムが悪影響!?】

近年フィットネス人口の増加に伴い、ボディメイキングのコンテストが盛り上がりをみせてます。
そこでの上位者はインスタグラムでのフォロワーを沢山抱え多くのトレーニー達の憧れとなっています。

フィットネスが盛り上がることは大変素晴らしいことなのですが、
問題としてコンテストのために作る体は必ずしも【健康】とは言えない事です。

極限まで脂肪を落とし筋肉を強調する目的と、一般人が美しく健康的な体という目的ではその方向性が大きく違うのです。

フィットネスは健康を促進するものとしては広まるべきなのに、
それを広める立場の人達が「健康」と「競争」の間で苦しんでいます。

BONIQと共に「フィットネス」と「食」をテーマに活動するフィットネスモデル兼パーソナルトレーナーのKANAは、
自身が1万人以上のフォロワーを抱えるインフルエンサーでありながらコンテストに出場するコンペティターであり、この様な警笛を鳴らしています。


"【ダイエッター≠コンペティター(選手】

▫︎身体を変えて自信を持ちたい
▫︎健康になりたい
▫︎趣味を持って生活を充実させたい

そういった方々は « 健康的、安全、楽しく続けられる»を前提に行うべき。
3食栄養バランスよく、美味しくいただき、楽しく動く。

しかし、コンペティターは違う。
選手であることが職業であるコンペティターたちは身体を酷使して、
様々なものを犠牲にしている。

自分の周りには有難いことに、尊敬するプロフェッショナルたちが沢山いるので、
いつも見て刺激をいただくけれど、並大抵の精神力ではない。


彼らは思ってる以上の覚悟と責任を背負って命をかけて行なっている。

ダイエッター、健康志向の人は同じことをしようとしてはいけない。

大会は « フィットネス »ではない。
むしろプロボクサーなどと同じ類。
それくらいの覚悟と責任を持ってやるべきもの。

イベント事やノリで出るものではないということをわかって欲しい。

その結果、大会の後、心と身体がボロボロになる人やSNSを見て「いい身体だから」と、

変な食事をしたり間違った知識を持つ人が出てくる。

かなり脅かすような言い方をしているかもしれないけれど、
それくらい理解を欲しいことだということ。

きちんと線引きをしてフィットネスが正しく広まりますように。"

KANA

フィットネスモデル|パーソナルトレーナー

NPCJ Would legend classic 1位 / NPCJ Japan open Bikini 2位
NICA JAPAN Bikini 3位 / NPCJ Beef sasaki Bikini 3位
インスタグラムを中心として、フィットネスが人生に与えてくれるインパクトの素晴らしさを伝えている。自分自身も食事による「コンディショニング」を失敗した事で、身体的・精神的に受けるダメージの大きさを深く実感。そんな経験から自分で自分にあった食習慣を見つけることの大切さを伝えている。

【パフォーマンスアップ】と【コンディショニング】

BONIQスポーツ栄養学講座は上記をテーマとして、【趣味でスポーツをする方】から【アスリート】までを対象として日々の食事を通して、自分で自分の体に合ったエネルギーマネージメントができる状態を目指します。

タンパク質、糖質・脂質の摂取だけではなく、それらを機能させるビタミン・ミネラルなどの計画的かつ効率的摂取が日々の食事で必要となります。

一般の方が、単に痩せるのであれば糖質か脂質抑える事でダイエットは可能ですが、運動する方にとっては単に糖質や脂質を制限してしまうとパフォーマンスが大きく落ちてしまいます。さらに、コンディショニングを目的とする場合は、パフォーマンスアップする時と取るべき食事方法が異なってきます。

またPFCバランスだけに囚われて、その他の栄養摂取をないがしろにしてしまうとパフォーマンスのみならず、摂食障害など体に大きな支障をきたしてしまいます。

【食事】には全員に当てはまる【明確な答え】が存在しません。

従ってこの勉強会の目的は【答え】を教えるものではなく、理論や臨床データを提示しながら、自分にフィットする食事を自分で日々用意する事ができるスキルを身につける基礎づくりです。

先生が研究している内容は膨大にあるので一度では伝えきれませんが、最大限凝縮・圧縮して効果的な内容を3時間ほどの講義と実習にまとめていきます。なるべく重要な知識を最短で学ぶことが出来る様に設計しております。

ぜひ、自分で「パフォーマンスアップ」と「コンディショニング」をマネージメントできる様になるための【キッカケ】となる1日にしてください。

 

【講座内容】

スポーツ栄養学に基づいた脂質マネージメント
  • ・脂肪酸の種類と基礎
  • ・脂肪が蓄積・分解される生体的メカニズム
  • ・トランス脂肪酸の危険性とは?
  • ・生活に潜むパーム油とは?
  • ・ガラパゴス化した日本のオリーブオイルとは?
  • ・なたね油とは?
  • ・米油とは?
  • ・グレープシードオイルとは?
  • ・ごま油とは?
  • ・EPA・DHAの役割とは?
  • ・脂質代謝の生体的メカニズムとは?
  • ・中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸が吸収回路を知り、活用するには?
  • ・グルコーストランスポーターの種類と役割とは?
  • ・ケトジェニックダイエットに最適なケトン体濃度とは?
  • ・エネルギー源以外のケトン体作用
  • ・ケトン体とインスリンの相関関係
  • ・【実験】糖代謝と脂質代謝はどちらが優先されるのか?
  • ・アスリートは脂質をどのくらい摂取するべきか?
  • ・アスリートが摂取すべき脂質とは?
  • ・体内の炎症促進・炎症抑制させる脂質の種類とは?
  • ・α-リノレン酸が運動効率上昇に果たす役割とは?

講師の紹介

奈良岡祐南 - Yuna NARAOKA -

博士(医学)順天堂大学女性スポーツ研究センター研究員|順天堂大学スポーツ健康科学部卒。同大学院修了。

フィットネスクラブにてスタジオインストラクターとして幅広い層の運動指導にあたる。

2018年3月順天堂大学大学院医学研究科修了。博士(医学)。短鎖脂肪酸と脂肪細胞の関係等、生化学的な手法を用いた予防医学が専門。他、体育の教員、女性アスリート手帳の開発等、基礎研究と実践の両立を目指している。
東海大学非常勤講師|東京家政大学非常勤講師|順天堂大学女性スポーツ研究センター 研究員

"脂質に関して学術的データ・臨床データをベースとして包括的にしっかりと正しく学べるように設計しております。

今回、近年議論にもあがる「ケトジェニックダイエット」に関する臨床データも公開しながら、脂質代謝に関しての解説もしたいと思います。

インターネットをみても、「ケトジェニックダイエット」は「効果無い」というコメントがある一方で「効果がある」というコメントもあり議論が分かれています。医学界でも割れているので、一般会に正しい意見が無いのは当然ですが・・・


この講座では、一方的な意見ではなくて「臨床データによる結果の開示」により事実を伝えさせていただきます。それを踏まえて、興味があれば正しく理解して実践して「実体験に基づく判断」を持っていただければと思います。

BONIQスポーツ栄養学講座では、常に上記を基本スタンスとして「ポジショントーク」に偏らず「判断基準の提示」を意識して講義したいと思います。"

【イベント詳細】

日時

6月23日(日曜日)

15:00〜18:00

会場

池尻大橋 徒歩3分

(申し込み後に住所を送ります)

スケジュール

15:00(開場)

15:15〜(講義)

17:00〜18:00(交流会)

参加費

8000円(税込)

BONIQした食事付き

定員:20名


Sold out

1週間以内にご登録頂いたアドレス宛に会場案内を送らせていただきます。


脂質を正しく理解して、どんな状況においてもエネルギーが不足せずに

「コンディショニング」を維持し「パフォーマンスアップ」できる様な視点と考え方を念頭に置いて講義したいと思います。

パフォーマンスアップのためには、日々の食事がもっとも重要な要素となります。

取るべき栄養素の理解と代謝能力の向上という視点を持つ事で、パフォーマンスとコンディションをマネージメントすることが可能になります。

ただし、最終的には個人の最適量を自分で見つけていく努力が必要となります。

巷に溢れる情報に振り回されずに、今後も実践しながら結果を共有していければと思っています。

それでは当日お待ちしております。