BONIQ代表インタビュー【後編】 目指しているのは「低温調理」ということすら考えない状態。良い食生活を当たり前にしていくために

BONIQ代表インタビュー【後編】 目指しているのは「低温調理」ということすら考えない状態。良い食生活を当たり前にしていくために

なぜ「低温調理器」を作り続けているのか、そのこだわりや「ものづくり」への想いなど、BONIQが考えていることをみなさまにお伝えしたいと思い、代表・羽田和広へのインタビューをお願いしました。

前編の続き

「ありがとう」と言ってもらえることを仕事にしたい

- 羽田さんのお話を伺い、ビジネスをする上で「儲かるからやる」のではなく、「この商品が広まっていくことでたくさんの人に喜んでもらいたい」という強い想いを感じました。こういった想いは初めからお持ちだったのでしょうか?

私自身、今まで様々な仕事をしてきて、成果やお金だけを結果として捉えていたときもありました。でも、そのときは仕事をしている時間がとてもつまらなかったんですよね。時間を売ってお金をもらう。それは苦しいなと思って。どこまで行っても「苦労して動く」と書く労働でしかない。それであれば「ありがとう」と言ってもらえることを仕事にしたい。そう思ったんです。仮にどれだけ会社を大きくしても自分の理解が及ぶ範囲は限られています。それなら、一つの事柄にとことんこだわって必要としてくれる人の為に価値を提供する。つまり誰かの為に「仕える事」と書く仕事の本質だと理解した事が大きな変化です。

- 「ありがとう」と言ってもらえることを仕事に… とても素敵ですね。今までで印象に残っている「ありがとう」はありますか?

癌で糖質制限をされている方のご家族からお電話をいただき、「糖質制限をしないといけない。でも、なるべく美味しいものを食べさせてあげたい。そんな中で低温調理器に出会って美味しい食事を作ってあげられています。ありがとう」そうお伝えいただいたときはとても嬉しかったですね。
そこで「糖質制限」という言葉を初めて知り、すぐに調べました。そこから資格を取得したり、そういったコミュニティーに参加して皆さんの食生活を聞かせていただいたりしています。
低温調理というものを勧めていくなかで、私自身お客様に色々な使い方を教えてもらい、それに興味が出たら自分も勉強したり実践したりしています。

- 羽田さんのその行動力や努力があっての「今」なのですね。

それが、努力にならなくなったんです。サラリーマンのときは簿記の資格があったら給料があがるかも。と思っていたりしました。そのためには「努力」をしないといけない。でも、単純に「糖質制限って何だろう?」っていう好奇心を掘り下げる。それは努力と感じないんですよね。そこですごく働き方が変わったなと思いました。こんなおもしろい働き方があるんだって。色々な人に会う理由ができる。「糖質制限」というキーワードでお医者さんとお会いしてみたり、今はミシュランレストランのシェフの方にお会いしたり。BONIQを中心にして色々な方々と仕事ができる様になって毎日がとても楽しいです。

低温調理日本一を決める「低温調理コンクール」への想い

- 2022年8月には『第一回 低温調理コンクール』を開催されていますが、きっかけは何だったのでしょう?

シェフの方々が「こんな便利なものがあるんだ」とBONIQを買ってくださっていたことを知ったのがきっかけでした。そして、低温調理という枠を広げようと考えたときに、彼らに広げていくことでマーケットがより広がっていくと感じましたね。料理人のなかでも星付きのシェフたちはものすごい高いレベルでやっている。彼らはもともと機械を使わずに低温調理をしていたんです。温度計をさして長年の経験値で火入れをしていた。今まで長年の経験でしかできなかったことが。数値化されたということが画期的なことだと知ることができたんです。そこが数値化されていなくて困っているという現実があることも今までは知らないじゃないですか。でも会話をしていくなかで「そういうことか」と。火入れが重要で、そこを経験値でやっていたから、それを一瞬で誰にでも均等なものにした「低温調理器」は画期的なものなんだなと知ることができました。

- 糖質制限のお話のときも感じましたが、行動されていく中でユーザーさんの使い方から様々なことを学び、羽田さんご自身も新しいことを知っていけるんですね。

そうそう、私のスタートは「お肉が美味しく食べられる。これならみんな喜んでくれるんじゃないか」だったのですが、そこから先は全部お客様が教えてくれたんです。糖質制限のお客様もそうですが、あるときは突然高齢のユーザー様からお電話をいただいて「お肉が大好きなんだけど歯が弱くなってから食べられなくて。でもこれなら食べられるようになったのよ」って喜んでくださったり。それもすごく嬉しかったですが、自分では想像すら出来ない喜びをお客様が教えてくれました。

- なぜ若手向きのコンクールを開催しようと思われたのですか?

人間は何かをキッカケにして変化することで成長できる。というのを私は人生のテーマとして掲げています。だからコンクールという形でやってみようと思ったんです。でも、お店のトップシェフはコンクールに出る時間もない。ましてや無名のコンクールには出てもくれないだろうなという前提がありました。それなら2番手3番手、ホープとして期待をかけているシェフの方に出てもらえる流れを作るほうが面白いよねという話になったんです。

- 賞品をお金ではなくパリへの留学にされていたこともそういった想いからだったんですね。

そうなんです。僕自身も若い時に留学したことで価値観が変わった経験があったので、留学はとても良い投資だと思っています。それならば短期間であってもそういう経験をしてもらえるコンクールにできたらすごくいいなと思ったんですよね。

- ものづくりもそうですが、コンクールも、人のためになるようなことがしたいというのがベースにあるんですね。

そうですね。でもそれは別に僕が善人というわけじゃないんですよ。自分が得したいと思ったときに、自分が一番先に得するように動くことが実は一番損をするという人生の原則を知ったからなんですよ。だから先にみんなに得してもらおうって。笑 前は自分がいかに得するかだけしか考えてなかったです。会社もお客様も喜ばないようなことをしていた時期もあります。でもそれだといつまでも自分も成長していかないんですよ。35歳くらいで気付いたんですけどね。笑

- それに気付けることや、こうしてざっくばらんにお話してくださることがとても素敵だと思います!

ありがとうございます。 そういった経験があるからこそ、お金をいただくときに「ありがとう」と言っていただけることが何よりも重要だと思っています。だからこそ逆に我々は安売りもしません。適正な対価を頂戴しているという自負がありますので、それで選ばれなければまだまだ未熟である証拠です。選んでくださるのであれば、対等な価値交換となり共感者となると信じております。

今後の目標は「低温調理の認識、ハードルをもっと下げる」こと

-HPに「一家に一台」と記載されていますが、現状は、食事に気を使っている方がご購入されることが多いと思いますが、一家に一台だとそうではない人のもとにも届けないといけなくなりますよね。

そうですね。僕らが目指しているのは、「低温調理」ということすら考えない状態です。例えば炊飯器がそうですよね。当たり前のように一家に一台ある。現代の食環境で何も考えずに手の届くものだけを食べていたら、当たり前のように太って、当たり前のように病気になってしまいます。この当たり前は「何も考えずに低温調理をしていたらだいぶ改善される」と思っているんです。必然的にタンパク質が中心になるからです。

- たしかにきちんとした食事、つまり栄養バランスを考えて調理をすることって、結構エネルギーが必要ですよね。毎日のことなので尚更… そこまで気持ちを持っていければいいんですけどね。

そう、そこが問題なんですよ。既存のお客様はそういった部分の意識が高い。自分でどういうものを食べるべきかを考えて、その中でひとつのチョイスとしてBONIQを購入してくださっています。そこから更に広めていくためには「なにも考えず使っている状態」というのをいかに作っていけるか。今までと違う常識を作っていくのは中々難しいことではありますが、僕らはそこを目標にしています。

- 具体的にどういうアプローチをしていこうとお考えですか?

そこは地道な作業なので、何かスペシャルなことはないですね。まずは自分がそれを使う。実践して良さを身に沁みて理解する。そして、その良さを隣の人に伝えていく。さらにその隣の人が良いと思ってくれたら、またそれが隣の人に伝わっていく。単純に良いものを作って「いいよ」って伝えるだけ。シンプルですが、それだけでいいと思っています。


▼お話を伺った人

羽田和広 / Kazuhiro HADA

学生時代に、イチロー、中田、坂本龍馬に憧れ海外留学を決意する。
2003年大学卒業後にオーストラリアへの1年半の留学により価値観が大きく変わる。
帰国後、国内の産業用ロボットメーカーにて海外営業によりヨーロッパ市場を担当し、24カ国を訪問。その後、企画輸入会社に転職しファショングッズのバイヤーとして2年間従事する。
企業の中では自分の在り方を示すことが出来ないと感じ退職し、32歳でWebマーケティングの会社を設立。紆余曲折しながらも、お金を稼ぐことをテーマに仕事をした事で自分の在り方を忘れたことに気が付く。全てをリセットし、2016年の株式会社葉山社中を設立し、低温調理器BONIQの企画・開発・販売をスタートさせる。

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